XRP価格は6月入りを前に1.28ドルで推移している。ショートのレバレッジ清算額は2億2710万ドルで、5月の新規ETF流入額1億1800万ドルに対し、両者の動向がぶつかり合う構図。
この状況は、2つの相反する力が作用する形となった。シンメトリカルトライアングル(対称三角持ち合い)パターンは下値ブレイクを示唆するが、買い集めの動きとショートの積み上がりから、6月にショートスクイーズが起こる可能性も出ている。XRP価格が上に抜けるか、三角持ち合いを割るかが次の方向性を分ける。
2026年5月は、XRPにとって年内最高のETF流入月となった。米国XRPスポットETFの純流入額はSoSoValueによると1億1829万ドルで、4月の8159万ドルを上回り、3月の3116万ドル流出から完全な転換を示した。
一方でXRP価格は5月締めで6.19%安となっている(残り2日)。この乖離は、ETFフローだけではXRP価格が方向付かないこと、従来の季節性が逆風となる場合があることを示す。
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この季節パターンは、今年のカレンダーと一致する。2026年のXRP価格は毎月、過去の中央値の動きを踏襲している。1月は-10.6%の中央値でマイナス、4月は小幅プラス。5月は残り2日で-6.19%と、-4.40%の中央値を下回る水準。
2014年以降、XRPの6月の中央値は-8.49%となっている。過去10年以上で6月にプラスで終える年は3回のみ。弱含み基調が構造的であり、XRP価格の予想はこの現実を踏まえる必要がある。次に問われるのは、チャートパターンがこの弱気バイアスを裏付けるか、あるいは否定するかだ。
XRPは2月初旬から対称三角持ち合い内で推移している。このパターンは、1月下旬から2月初旬にかけてXRP価格が53.84%下落した直後に形成された。対称三角持ち合いは直前の動きのバイアスを受け継ぐ性質があり、抵抗の少ない方向は下方となる。
3月以降、XRPは上部トレンドラインの上抜けを複数回試したが、毎回失敗している。最も大きなリジェクションは5月13日。現在は下部トレンドラインが試されており、これが季節的な弱気と重なる。
XRP取引所のネットポジション変化は対照的な動きを示す。Glassnodeによると、この指標は2月下旬に大きくマイナスだった。この買い集め局面は3月半ばのXRP高値に先行した。同様のパターンが4月初旬にも現れ、4月半ばの高値に結びついた。どちらの高値も、長期間のマイナス状態から生じている。この事実は、下値で押し目買いが進んでいた可能性を示唆。
この指標は4月下旬から5月中旬までプラス圏で推移し、直近の下落と一致。その後、5月中旬からは再び急速にマイナスへ転じた。5月中旬の時点で約-4億8400万ドルまで悪化し、現在は-13億4000万ドル水準となっている。このことから、テクニカル上は弱気でも、買い圧力は着実に増加していることがうかがえる。
この買い集めフローが片側の要因。もう一方はレバレッジ市場。
BinanceのUSDT永久先物におけるXRPのリクイデーションマップを見ると、30日間で大きな偏りが生じている。累計ショート清算レバレッジは2億2710万ドル。一方、累計ロング清算レバレッジは2404万ドル。レバレッジ清算全体の約90%がショート側に偏る。
この需給バランスから2つの点が読み取れる。トレーダーは6月も対称三角持ち合いが下方に崩れると見込んでいる。その一方で、売り持ちが過度に積み上がれば、価格が反転した際に買い戻し圧力が強まる。ショートスクイーズとは、価格上昇により売り方が損失覚悟で買い戻しを迫られ、連鎖的な買いでさらに価格が上昇する現象。
ベアトラップ仮説は単純である。ETFへの資金流入は2026年以来の高水準。スポットでの押し目買いも取引所ネットポジションの変化で確認できる。ショートレバレッジは9対1で売り方が積み上がる。XRPが三角持ち合い下限ラインを維持できれば、その後のスクイーズで急速に価格は動く。今や決め手はチャート次第となった。
XRPは本稿執筆時点で1.28ドル近辺で推移している。2日足チャートでは、価格が対称三角持ち合い下限の1.26ドル付近をテストしている。ここが6月のXRP価格予測の分かれ道となる。
2日連続で1.26ドルを下回れば、持ち合いは下方ブレイク確定。現水準から、さらなる下落を示唆する。
一方、上方向の最初の抵抗はフィボナッチ0.236水準の1.36ドル。ここを反発すれば、0.382の1.41ドル、0.5の1.46ドルまで上昇が続く可能性。ショートスクイーズ仮説のカギとなるのは1.46ドル。これを超えると積み上がったショートが買い戻しを強いられ、上昇が加速しやすい。
日足で1.51ドル(フィボナッチ0.618)を上回って引ければ、強力で信頼性の高い上放れとなる。そこからは1.58ドル、1.67ドルまでの上昇余地が開ける。この値動きでXRPのテクニカル分析は弱気から強気に転換する。
この相場は二択構造である。XRPが1.26ドルを維持すれば、ショートスクイーズによる連鎖的な強気転換が起きる。2日連続で1.26ドルを下回れば、三角持ち合いはダウントレンドに転じ、6月相場も下値模索が濃厚となる。


