ヴィタリック・ブテリン氏は、フロンティアAI企業がAIナショナリズムを強調していることを批判した。これは、バーニー・サンダース上院議員が同日、それら企業の50%を連邦政府のソブリン・ウェルス・ファンドに組み入れる案を発表したタイミングだった。
イーサリアム(ETH)共同創業者のブテリン氏は、サンダース氏の提案に対し引用返信の形で批判を投稿した。この提案では、オープンAI、アンソロピック、xAIなどのフロンティアラボに対し、一度きりの資本税を課し、その株式を公共の所有に移転する内容だった。
サンダース氏はニューヨーク・タイムズ紙に寄稿し、数週間以内に導入予定の「アメリカAIソブリン・ウェルス・ファンド法案」の概要を示した。
このファンドは株式の一部を公的に保有し、政府に議決権付き株式を付与し、各企業の取締役会に代表者を送り込む設計となっている。
サンダース氏は、AIは人類の知識、芸術、コード、会話といった集合的資産を基に訓練されているため、その富が一部の経営陣だけに集中してはならないと主張した。具体的には、サム・アルトマン氏やイーロン・マスク氏のような所有者の持分を減らす考えを示した。
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今回対象となった企業のうち数社は、最近時価総額1兆ドルの未上場クラブ入りを果たしたが、現時点で公式なコメントは出していない。
今回の提案は、サンダース氏による以前のAI規制推進や、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス議員と共同提案したAIデータセンター稼働一時停止法案にも基づいている。
サンダース氏は、ノルウェーの石油ソブリン・ウェルス・ファンドを前例として挙げた。
こうした状況下でヴィタリック・ブテリン氏は、フロンティアAI政策を巡るナショナリズム的な言説を批判した。同氏は、かつて「人類全体への貢献」を掲げてきた研究所が、現在は中国を引き合いに出して自らの権限集中を正当化していると指摘した。
同氏はかつてAI全体主義化のリスクについても危機感を示し、ゼロサム的な言説を批判してきた。米中AI競争は業界ロビー活動の中心となっている。
AI政策を専門とするケビン・フレイジャー教授(法学)は、サンダース氏の論考について「業界が世論の参加を避けてきた点への警告」と分析した。
世界的なAI規制の議論は、公共所有を支持する進歩派と投資意欲低下を危ぶむ業界の構図で分断が続いている。
サンダース氏は法案全文も近日中に公開すると述べた。


