カルダノ(ADA)価格は5月下旬にかけて低迷し、10%下落したが、最大の保有者による買いが続き、日次取引利用も増加した。この動きは、今週の弱気なサミット関連報道とは異なる展開である。
売りが加速しなかった要因は、そのタイミングにある。弱気なガバナンス投票とCMEの構造的アップグレードが同日に発生した。オンチェーンデータが、どちらが市場の流れを決定づけたかを示す。
買いは、悪材料の出るずっと前から始まっていた。1000万~1億ADA保有者、いわゆるクジラ層の供給比率は、5月11日の36.48%から37.23%まで上昇した。
この上昇は、サミット提案が否決される18日前に始まった3週間分の蓄積である。これにより、これらの保有者が投票結果を受けて行動した可能性は薄いといえる。
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このコホートは、2つの事前に予想されていた材料を見越してポジションを取ったようだ。1つは数日前に開始されたCMEグループによる24時間暗号資産先物取引導入、もう1つは2月のCME上場から半年後となる8月に予定される、ADA現物ETFの適格化ウィンドウである。
軟調な価格下でのカルダノ継続的買いは、追随ではなく確信を示す場合が多い。今後、これらをきっかけにネットワーク全体が追随するかが焦点だった。
2つのイベントは5月29日に重なった。カルダノ財団によるサミット資金としての780万ADA引き出し要請は、必要な3分の2(66.67%)にわずかに届かない65.21%の支持しか得られず、イベントは中止となった。
同日にCMEは暗号資産先物の24時間365日取引を導入。ADA先物もビットコイン、イーサ、ソラナと並び組み込まれた。否決はセンチメントに打撃を与えた一方、先物アップグレードは機関投資家への常時規制下アクセスを提供した可能性がある。
この同時発生が因果関係を示す。本来なら売りを誘うはずの否決に対し、新たな需要経路が同じ日に出現したため、弱気ムードは売り圧力として表れることなく吸収された。
データは、この吸収を直接示す。保有者が売らずに保有し続けると上昇する「平均コイン保有期間」は、6月1日にかけて全主要バンドで上向いた。
90日、180日、365日コホートが一斉に上昇し、どれか1つが大きく売る形にはなっていない。否決のタイミングで保有者が静観したことは、CMEアクセスが強気な姿勢を維持させたことを示唆する。
保有を続けた投資家だけでなく、需要の強化は利用面にも現れた。
需要は利用データにも表れた。ADAの24時間アクティブアドレス数は、5月31日の1万5347件から1万7500件へと14%増加した。
この増加はCME稼働とほぼ同時で、カルダノ価格が軟調な中でも見られた。新規アクセスとアクティビティの増加が、コイン保有期間データの示唆を裏付けた。
総合すると、チェーン全体は一貫していた。サミット否決は売り圧力をもたらす材料だったが、同日のCME導入で新たな規制下需要が発生し、コイン保有期間・アクティブアドレスとも増加に転じた。ただし、CMEでの変更は全商品対象でADA限定ではないため、本件がカルダノ固有のトリガーであると確定はできず、吸収要因の最有力といえる。
それでも流れは明確だ。クジラは先行して蓄積、否決時に保有者は売らず、恒常的アクセス開始と共に日次利用者が増加した。
ETF適格化の8月ウィンドウが次の節目であり、持続的な需要に転換する蓄積と、材料イベント通過後に静かに消える上昇との分水嶺となる。

