アーサー・ヘイズ氏は6月6日にワールドコイン(WLD)の保有分を売却したと明かした。トークンを公然と推奨したわずか数日後の売却だったことから、自身のフォロワーに対して売り抜けるための流動性を作り出したとの批判を招いている。
この反転劇で、ビットメックス共同創業者のヘイズ氏は4つの高い確信を持っていたアルトコインのポジションを手放した1週間を締めくくった。WLDは本稿執筆時点で0.46ドル近辺で推移し、24時間で約11%下落した。
ヘイズ氏は土曜日未明、X(旧Twitter)で下落するチャートとともに売却を発表した。
そのタイミングが反発を招いた。数日前、ヘイズ氏はフォロワーに対し、スペースX上場を見越してWLDを保有するよう呼びかけ、生成AIへのハイベータ投資と位置付けていた。
WLDは下落前の1週間で約55%上昇していた。
ワールドコイン(現ワールド)は、OpenAIのサム・アルトマンCEOが共同設立した虹彩認証IDプロジェクトである。このトークンには個人投資家の関心が強く、著名トレーダーの一挙手一投足が相場に大きな影響を及ぼすとの批判も根強い。
WLDは時価総額で51位付近、約15億5000万ドル規模に位置する。前週7日間で55%上昇した後でも、1日で約1億9000万ドルが失われた格好だ。
暗号資産調査者のZachXBT氏が、今回のWLD売りを従来のポジション解消パターンと結び付け、批判が広がった。
Xでフォローし、最新ニュースをリアルタイムで入手
実際ヘイズ氏は、6月4日にハイパーリキッドとNEARプロトコル(NEAR)の保有分も売却している。これは、150ドルのHYPE価格予想とチャリティ賭けを公表した直後だった。
その後Zcash(ZEC)を処分し、最後のAI銘柄として持ち続けていたワールドコインも手放した格好だ。
ヘイズ氏には波乱含みの経歴がある。ビットメックスを巡り銀行秘密法違反で2022年に有罪を認め、1000万ドルの罰金を支払った経緯があり、この過去が現在流布するワールドコイン価格操作の疑惑への不信感をさらに強めている。
一方でヘイズ氏は「価格で合意した買い手に売却しただけ。価格が上昇したなら自分自身が損失を被っていたはずだ」と弁明する。
今回の騒動が、フォロワーのヘイズ氏への評価を変えるのか、それとも過去のサイクル同様にやがて風化するのかは今後数週間で明らかとなりそうだ。


