ビットコイン(BTC)は、オンチェーン指標が2026年に2度目のボトムシグナルを示した後、6万5800ドル付近まで反発した。今年初め、同様のシグナル発生後に24%の上昇が見られた経緯がある。シグナル出現時に大口保有者が保有量を増やしており、市場は底入れを意識していると見られる。
この動きは希少な指標と実際のクジラ(大口投資家)による買いとが重なる。ただし、出来高の停滞があり、一方的な強気局面とまでは言い切れない。
発端はグラスノードが提供する「Seller Exhaustion Constant」という指標だ。ビットコインの含み益状態の供給割合に過去30日間の価格変動率を掛け合わせ、リスクの低いボトムを示す。ARKインベストが開発した。
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この指標には過去の裏付けがある。2月12日、同指標は0.082を記録し、BTCが約6万6248ドルで取引されていた局面だった。その後、5月10日には約8万2186ドルまで上昇し、約24%の上昇となった。
このシグナルが、当時の上昇の起点となった。
今回はこのシグナルが再度点灯した。6月11日、同指標は0.053と、過去6ヶ月で2番目に高い水準となった。
再点灯した点が今回の重要性であり、次は実際にどの投資家層が動いたかが焦点となる。
大口保有者は、まさにこのシグナルに合わせて行動した。保有量が10万〜100万BTCの主要ビットコイン・クジラグループは、6月11日時点で保有量を約69万3600BTCから69万4390BTCへ拡大した。
これに続き、小規模なクジラも追随した。1000〜1万BTC保有グループの保有量は、6月13日以降およそ424万BTCから425万BTCに増加。両グループ合わせて約1万1000BTC(本稿執筆時点で約7億ドル相当)を積み増した。
タイミングが重要である。過去に上昇局面の起点となったシグナル点灯時にクジラが買い増しをしており、指標と大口勢が同調した構図となる。今後の価格構造がそれを裏付けるかが注視点となる。
BTCは5万9100ドルの安値から反発し、6月11日には6万4694ドルを上抜けた。これはシグナルが点灯したタイミングと重なる。ビットコイン価格は現在6万5800ドル付近で推移し、上値抵抗を試している。
上昇シナリオはこの構図に基づく。20日指数移動平均(EMA)となる6万6610ドルを上抜ければ、直近変動幅の38.2%リトレースとなる6万8155ドルが射程に入る。
さらにこれを突破すれば、7万953ドルが次のターゲットとなる。米・イラン合意がリスク資産を支え、個人投資家がクジラに追随する場合、7万3750ドル、その後200日EMAの7万8668ドルも視野に。最終的には過去の上昇をなぞる8万2805ドルがストレッチ目標となる。これは最大8%程度の上昇余地も考えられるが、個人投資家の参加による出来高は現時点で減少傾向にあり、明確な判断材料を待つ局面。
一方で下落シナリオは、出来高動向に注目する。6月11日以降、価格上昇にもかかわらず買いの出来高は低下しており、クジラは買い増しているが個人投資家は加わっていない。
個人投資家の需要が不在となった場合、BTCは6万6610ドルで上値を阻まれ、直前の支持線である6万4694ドルまで調整する可能性がある。日足で6万6610ドルを明確に上回れば上昇トレンドを裏付けるが、反落すればリバウンドは限定的となる。