株式会社マレのゲーム開発スタジオ『ダグドリア スタジオ』は12月12日、生成AIを活用した物語錬成ゲーム『サーガ&シーカー』のクローズドβテスト結果を発表しました。
約500人のプレイヤーが参加した2週間のテスト期間中に、プレイヤーが生み出した物語の総文字数は約3.5億文字に達しました。これは原稿用紙に換算すると88万枚分に相当し、物理的に積み上げると25階建てのビルの高さに達する規模です。
この数値は自由の女神(約93m)に迫る高さに相当し、一般的な新書や小説に換算すると3500冊分、『広辞苑』では約35冊分、『ハリー・ポッター』全7巻セット(日本語版)の約55セット分、『源氏物語』では350本分という膨大な量となっています。
わずか2週間のクローズドなテストかつ短い実施期間だったことを考えると、プレイヤーの高い熱量が伺える結果となっています。
Steamのプレイデータを見ると、平均プレイ時間が19時間41分、中央値でも4時間50分と、かなりやり込んだプレイヤーが多かったことが明らかになっています。
プレイ時間の内訳では、20時間以上遊んだプレイヤーが約4割を占め、さらに100時間以上遊んだプレイヤーも3%ほど存在しています。2週間(336時間)のテスト期間中に100時間遊んだプレイヤーは、生活の3分の1に相当する時間をゲームに捧げたことになります。
想定を上回る好評と、プレイヤーから寄せられたさまざまなフィードバックを鑑み、第二回クローズドβテストの実施(12月末予定)が決定されました。
これに伴い、当初予定していたリリース時期(12月中)から変更し、2026年1月のリリースへ延期することが決定されました。同社は、ゲーム内容のさらなるブラッシュアップが求められることにくわえて、想定以上のプレイ頻度と参加人数が見込まれることからサーバー周りの強化が必須であると判断したということです。
第二回クローズドβテストの具体的な日時は後日発表される予定です。
『サーガ&シーカー』は、文章生成AIの技術を用いた「物語錬成ゲーム」で、「なりきりチャット」や「TRPG」などのキャラクター遊びをデジタルゲーム化した令和版”キャラ創作あそび”ゲームです。
従来のアドベンチャーゲームのような選択式ではなく、やりたいことを自由に書き込むだけで、作ったキャラクターが生き生きと動き出し、唯一無二の物語を生み出すことができます。
このゲームは、文章生成AIによる「物語の描写」とプレイヤーの「行動の入力」を繰り返して進んでいきます。入力する内容は完全にプレイヤーの自由となっており、どんな入力をしてもAIがそれを元に物語を紡ぎあげてくれるとのことです。
『サーガ&シーカー』ではプレイヤーが操作するキャラクターだけでなく、パーティに編成するNPCもプレイヤーが自由に作成可能です。ステータスやスキルのカスタマイズはもちろん、性格や口調など、細かい設定を自由入力で書き込むことができます。
これらのテキストはAIによって実際にゲームプレイに反映されるため、生き生きと動き出すキャラクターたちと一緒に冒険するだけでなく、作ったキャラクター同士の会話まで楽しめるのが特徴です。
キャラクターと共に飛び込むシナリオはシリアスからギャグまで様々なジャンルから選ぶことができます。プレイヤーがオリジナルのシナリオを作成し、読み込んで遊ぶことも可能です。
シナリオをクリアすると、物語の内容に合わせた「スキル」や「思い出」が自動生成され、唯一無二の経験がキャラクターに蓄積されていきます。キャラクター情報はいつでも編集できるため、キャラクター同士の関係性もプレイヤーの思いのままに設定できるとのことです。
作成したキャラクターのデータや、遊んだシナリオのログはHTML形式で出力が可能です。SNSなどで簡単に共有でき、スマートフォンからでも閲覧することができます。
キャラクターシート読み込み機能を使えば、知り合いの分身やお気に入りのシナリオの登場人物を自分のパーティメンバーとして連れていくことも可能です。
タイトルは『サーガ&シーカー』で、ジャンルは物語錬成ゲーム・文字だけRPGです。対応プラットフォームはSteam(Windows)で、2026年1月のリリースを予定しています。
本体価格は1500円(ゲーム内課金あり)です。
本作はゲームシステムの一部に文章生成AIを使用していますが、ゲーム内で使用しているイラスト、サウンド、その他アセット素材はすべて人間のクリエイターが作成したものを使用しているとのことです。ゲーム内で生成される文章を除き、AI生成素材は一切使用されていません。
『サーガ&シーカー』は、プレイヤーやクリエイターが想像力を発揮し、自分だけの物語を作り出せるゲームであることを目指しているということです。
「粗削り、だから面白い」がコンセプトのゲーム開発スタジオ『ダグドリア スタジオ』は、”新しい題材”のゲームを”面白さを削らず原石のまま”、ユーザーにお届けしたいという想いから設立しました。
今作の『サーガ&シーカー』は、生成AIという新しいおもちゃを料理した作品です。
生成AIは生成物のコントロールがとても難しいのですが、同時に、想像を超えるものが生まれる面白い一面もあります。あえて無難にせず、このじゃじゃ馬をそのままお届けすることで、ユーザーの皆様に「粗削り、だから面白い」の良さを体験して頂ければと考えております。
ダグドリア スタジオは生成AIだけに留まらず、まだ見ぬ面白さの原石を求めて掘り続けてまいります。
公式X(旧Twitter):https://x.com/Dagdoria_Studio
ダグドリア スタジオへのお問い合わせはこちら:[email protected]
プレスキット:https://drive.google.com/drive/folders/1o3T0Ruv2IEHLyk3XJ0tqCo6S6NEJROkS?usp=drive_link


