東証スタンダード市場に上場し、ビットコイン投資戦略で知られる株式会社メタプラネット(3350)は12日、米国証券取引委員会(SEC)に対し、米国預託証券(ADR)プログラムのフォームF-6登録申請書を提出した。 同社は最 […]東証スタンダード市場に上場し、ビットコイン投資戦略で知られる株式会社メタプラネット(3350)は12日、米国証券取引委員会(SEC)に対し、米国預託証券(ADR)プログラムのフォームF-6登録申請書を提出した。 同社は最 […]

メタプラネット、米国市場への本格展開を開始──SECにADR登録申請

東証スタンダード市場に上場し、ビットコイン投資戦略で知られる株式会社メタプラネット(3350)は12日、米国証券取引委員会(SEC)に対し、米国預託証券(ADR)プログラムのフォームF-6登録申請書を提出した。

同社は最大2億株のADS(アメリカン・デポジタリー・シェア、米国預託株式)を登録する計画だ。1ADSはメタプラネットの普通株式1株に相当し、登録費用ベースでの想定調達規模は約1,000万ドル(約15.6億円)となる。

ADRとは何か──米国投資家が日本株を買いやすくなる仕組み

ADR(アメリカン・デポジタリー・レシート、米国預託証券)とは、日本などの海外企業の株式を、米国の投資家が簡単に取引できるようにする仕組みである。

通常、米国の投資家が日本株を購入する場合、日本の証券会社に口座を開設したり、複雑な手続きが必要になる。しかしADRを利用すれば、米国内の証券会社を通じて、ドル建てで日本企業の株式を購入できるため、手続きが大幅に簡略化される。

企業側にとっても、米国市場での知名度が向上し、米国の機関投資家(年金基金やファンド等)や個人投資家から資金を調達しやすくなるメリットがある。

今回のADRプログラムでは、預託銀行(デポジタリー)としてドイツ銀行・トラスト・カンパニー・アメリカズが選定された。預託銀行は、日本にあるメタプラネットの株式を保管し、その株式を裏付けとして米国市場でADRを発行・管理する役割を担う。

また、法律面のサポートとして、国際的な大手法律事務所であるスキャデン、アープス、スレート、メーガー&フロムLLP(東京事務所)とホワイト&ケースLLP(ロンドン事務所)が関与している。

ビットコイン戦略との相乗効果

メタプラネットは2024年4月から「ビットコイントレジャリー戦略」を本格的に開始し、企業の資産としてビットコインを積極的に購入している。2025年9月末時点で、同社は約3.1万BTC(総コスト約837億円)を保有しており、国内企業としてはトップクラスのビットコイン保有量を誇る。

この戦略は、ビットコインの価値上昇によって企業価値を高めることを狙いとしており、株価もビットコイン購入発表のたびに大きく反応してきた。

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米国投資家の取り込みで資金調達力を強化

今回のADRプログラムが承認されれば、米国の機関投資家や個人投資家がメタプラネット株を購入しやすくなる。米国では暗号資産(仮想通貨)への関心が高く、マイクロストラテジー社など、ビットコイン投資を行う企業への投資ニーズも強い。

メタプラネットは米国市場でのアクセスを拡大することで、ビットコイン購入のための資金調達力をさらに強化し、保有ビットコインの積み増しを加速させる狙いがあると見られる。

SECによる審査には通常数ヶ月を要するとされる。承認後、正式にADSが発行され、米国市場での取引が開始される見込みである。メタプラネットは本件による2025年12月期の業績への影響は軽微としているが、中長期的には米国市場での認知度向上と資金調達力の強化が期待される。

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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=155.77円)

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