この記事の要点
米国の分散型衛星ネットワーク構築プロジェクトSpacecoin(スペースコイン)は2026年1月23日、トランプ氏関連のDeFi(分散型金融)プロジェクトWorld Liberty Financial(ワールド・リバティ・ファイナンシャル、WLFI)と戦略的パートナーシップを締結したと発表しました。
この提携は、両社のトークンを交換するトークンスワップを柱に、衛星インターネット上でDeFi決済を実現する新たなソリューション開発の第一歩になるとされています。
発表によると、Spacecoinの衛星ネットワークにおいて、WLFIが発行する米ドル連動型ステーブルコイン「USD1」を決済・清算手段として統合することで、銀行インフラが不十分な地域でも安全に支払い・取引が行える環境の整備を目指すとしています。
USD1のレンディング機能を実装
ワールド・リバティ・フィナンシャル「World Liberty Markets」を発表|USD1のレンディング機能を実装
今回の提携は、宇宙経由で提供されるインターネット接続と分散型金融サービスの融合を目指す取り組みです。
Spacecoinは現在、低軌道衛星を活用した分散型物理インフラネットワーク(DePIN)の構築を進めています。
同社は、スターリンク(Starlink)のように単一企業が管理する方式ではなく、誰でも参加でき、他の通信事業者を介さずにデータ送信や決済ができる自律分散型の仕組みを目指しています。
実際にSpacecoinは2025年10月、ブロックチェーン上の暗号データを地上から人工衛星経由でやり取りする実証実験に成功し、衛星のみで暗号取引データが途絶なく送受信できることを示しました。
これは「宇宙空間を利用した世界初のブロックチェーントランザクション」とも報じられ、インターネット網が届かない地域におけるブロックチェーン活用の可能性を示した事例です。
SpacecoinとWLFIの提携は、トークンスワップ(代替不可能トークンの交換)によって両社が協力関係を深め、新たなサービス開発に乗り出すものです。
Spacecoin公式のX(旧Twitter)では「トークンスワップを起点に、金融の分散型技術と衛星インターネット接続を融合させる新たなソリューションを模索する」と発信しています。
こうした取り組みを背景に、衛星通信とブロックチェーンを掛け合わせた革新的なサービスへの期待が高まっています。
Spacecoinは過去3年間で人工衛星の打ち上げ・運用に成功し、構想から実用インフラへの移行を加速させたと報じられています。
提携の発表にあたり、両社幹部はそれぞれ見解を示しています。
WLFI共同創設者のザック・フォークマン氏は「Spacecoinとの協業によって、従来の金融網が行き届かない環境下での支払い・決済・連携手段を模索していく」と述べています。
またSpacecoin創設者のテー・オー氏は「我々の使命は誰もがどこでもインターネットに接続できるようにすることだが、それだけでは不十分だ。真のデジタル自由には強固で公正かつ開かれた金融サービスへのアクセスが不可欠だ」との認識を示しました。
また同氏は「WLFIのようにコンプライアンスを遵守する信頼できるDeFi提供者と提携することで、インターネットに初めて接続するユーザーでも金融取引という重要な機能にアクセスできるようになる」と強調しています。
Spacecoin側は今回の協業によって「衛星経由インターネットとオープンな金融サービスへのアクセスを世界中に民主化していく」としており、真にボーダーレスなデジタル環境の実現を目指す姿勢を示しています。
一方、提携先であるWLFIのプロジェクト背景も注目されます。
ワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLFI)はトランプ米大統領のビジョンに触発されて誕生した分散型金融プラットフォームで、誰もが使いやすいツールを提供し、DeFiの恩恵を幅広いユーザーに届けることを目指しています。
中核となる自社ステーブルコイン「USD1」は、法定通貨と短期国債に裏付けられた米ドル連動トークンで、発行開始から1年足らずで流通額が33億ドル(約5,200億円)を超えています。
これは2023年にアラブ首長国連邦(UAE)の投資グループが仮想通貨取引所バイナンスの株式を取得する際、決済手段としてUSD1が用いられたことが背景にあると報じられています。
WLFIは現在、米国の規制下で同ステーブルコインを発行・管理するため、全米信託銀行免許の取得を目指している段階です。
2026年1月には子会社を通じてOCC(米通貨監督庁)に免許申請書を提出したと明かしており、認可が得られた場合にはWorld Liberty Trust Companyを設立し、USD1の発行・保管・償還を連邦当局の監督下で行う方針です。
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ワールド・リバティ、初期USD1ユーザーに「1.8億円相当のWLFI」をエアドロップ
2026年に入り、WLFIによる新興国との提携計画が注目を集めています。
パキスタン政府は中央銀行の規制下で国際送金にUSD1ステーブルコインを試験導入すべく、トランプ一族が関与するWLFIとの協力に合意したと報じられました。
トランプ家関連の仮想通貨プロジェクトと国家が提携する事例は世界的にも珍しく、ロイターによれば、WLFI共同創設者兼CEOのザカリー・ウィトコフ氏が2026年1月中旬にイスラマバードを訪問し、正式な協定を締結する予定とされています。
またWLFIは1月13日、USD1保有者がステーブルコインを担保に貸付を受けられる新たな分散型金融プラットフォーム「World Liberty Markets」を立ち上げ、USD1の利活用範囲拡大に乗り出しました。
こうした動きを背景に、SpacecoinとWLFIの協業は銀行インフラに依存しない新たなデジタル取引基盤として、今後さらに多くの地域や分野へ広がっていくことが期待されています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.58 円)
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Source:Spacecoin公式ブログ
サムネイル:AIによる生成画像


