Aave DAOのガバナンスを巡る対立 分散型金融(DeFi)プロトコル「アーベ(Aave)」の主要ガバナンス組織であるアーベ・チャン・イニシアティブ(Aave Chan Initiative:ACI)が、アーベDAO( […]Aave DAOのガバナンスを巡る対立 分散型金融(DeFi)プロトコル「アーベ(Aave)」の主要ガバナンス組織であるアーベ・チャン・イニシアティブ(Aave Chan Initiative:ACI)が、アーベDAO( […]

Aaveの主要ガバナンス組織ACI、DAO離脱へ。開発チームBGDラボの撤退に続き

2026/03/04 17:21
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Aave DAOのガバナンスを巡る対立

分散型金融(DeFi)プロトコル「アーベ(Aave)」の主要ガバナンス組織であるアーベ・チャン・イニシアティブ(Aave Chan Initiative:ACI)が、アーベDAO(Aave DAO)から離脱すると3月3日に発表した。ACIは今後4カ月をかけて活動を終了する予定だという。

ACIは、アーベDAOのデリゲートおよびサービスプロバイダーとしてガバナンス運営を支援してきた組織だ。

ACI創設者のマーク・ゼラー(Marc Zeller)氏によると、ACIは過去3年間でアーベDAOにおけるガバナンス提案の約61%に関与し、1億100万ドル(約159億円)のインセンティブ配布などに関わってきたという。また同氏は、アーベのステーブルコイン「GHO」の供給量が3,500万ドル(約55億円)から5億2,700万ドル(約829億円)へ拡大したことや、DeFi市場におけるシェアが65%以上へ拡大したことにもACIが関与したと説明している。

今回のアーベDAO離脱の背景には、アーベの主要開発会社であるアーベラボ(Aave Labs)が2月に提示した新たな運営枠組み案「Aave Will Win Framework(アーベの勝利フレームワーク)」を巡る議論がある。

同枠組み案では、アーベブランドのプロダクトから生じる収益をDAOのトレジャリー(資金庫)へ集約することや、次期プロトコル「アーベV4(Aave V4)」を今後の中核基盤として位置付ける方針などが示された。

また同提案では、開発や事業運営に必要な資金として、ステーブルコイン2,500万ドル(約39億円)およびガバナンストークン75,000AAVE(約13.4億円:2026年3月4日時点)をDAOが拠出する案も示されている。さらに、商標などのブランド資産についてDAOの意思決定と整合的な形で管理する体制を目指すとして、新たな財団(Foundation)設立の構想にも言及されている。

このアーベラボの提案はDAOフォーラム上で意見確認(テンポラリーチェック)として公開され、その後の投票では約52%の賛成で可決された。今後は正式なガバナンス提案を通じて具体化される枠組み案と位置付けられている。

ACIは今回の離脱の理由について、アーベDAOのガバナンス構造に対する懸念を示している。ACIは、アーベラボの提案において、同社と関連するとACIが指摘するアドレスが投票に参加したことを問題視している。ACIとして、提案の最大の資金受領者となる主体が投票に影響力を持つ状況では、DAOにおける独立したサービスプロバイダーとしての役割を維持することが難しいと主張している。

なお、このような議論が進む中で今年2月、アーベV3(Aave V3)の開発および保守を担ってきた開発チームのBGDラボ(BGD Labs)も、DAOとの契約更新を行わない方針を表明している。

BGDラボは、アーベラボがエコシステムにおいてより中心的な役割を担う方向性について懸念を示している。特に、次期プロトコルであるアーベV4がアーベラボ主導で開発されている点や、V3からV4への移行方針を巡る議論について、DAO内での意思決定のあり方に問題があるとの認識を示している。

今回離脱を発表したACIは、今後4ヶ月の移行期間中もガバナンス活動を継続しつつ、同組織が構築したガバナンスツールやインフラのオープンソース化や移管を進める方針だ。また、GHOによる資金ストリームを停止し、残り資金をDAOへ返還する提案を提出する予定としている。

一連の議論の背景

今回の議論の発端には、アーベラボが昨年12月に分散型取引所(DEX)アグリゲーター「カウ・スワップ(CoW Swap)」を統合した際の収益処理を巡る問題がある。この統合により発生したスワップ手数料が、アーベDAOのトレジャリーではなくアーベラボ側のウォレットに送られていたことが明らかになった。

これを受けコミュニティ内では、トークン保有者の資金によって構築されたプロトコルから生じる収益が、民間企業であるアーベラボ側に帰属している点を問題視する声が上がった。

この問題の背景には、アーベのフロントエンドや関連プロダクトの多くをアーベラボが構築・運営しているという構造がある。オンチェーンのレンディングプロトコル自体はDAOが管理する一方で、ブランドやインターフェースなどのオフチェーン資産をどの主体が管理するべきかについて、コミュニティ内で見解が分かれていた。

こうした状況を受けアーベのブランド資産や収益の帰属をどの主体が管理するべきかについての議論が広がった。昨年12月には、アーベのドメインやソーシャルメディアアカウント、商標などのブランド資産をDAO管理下へ移管する提案が提出されたが、ガバナンス投票の結果、この提案は否決されている。

参考:ガバナンスページ
画像:PIXTA

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