ソラナの価格は3か月以上にわたり上昇チャネルを維持してきたが、このチャネル構造は、1月中旬から2月初旬にかけて50%超下落した際に示現した継続パターンと同様のリスクを内包している可能性がある。
トークン価格はチャネル下限トレンドライン上を約3%上回る水準で推移。本オンチェーンデータによれば、長期保有者(ホドラー)の確信は薄れ、短期保有者による下支えも減少傾向にある。現状、一度の下落でチャネルを割り込む懸念が高まっている。
ソラナ(SOL)は2月6日以降、並行する上昇チャネル内で推移している。チャネルの下限は、1月中旬から2月初旬にかけて約3週間で起きた50%超の急落の安値付近に引かれている。
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通常は強気シグナルとなるチャネル自体、見た目上は堅調に見える。SOLは下限トレンドラインに沿って高値・安値を切り上げており、上限トレンドラインにも一度到達した経緯がある。
ただし、チャネル形成直後のパターンには注意が必要だ。大幅下落後すぐに形成される上昇チャネルは、しばしば本格反転の代わりに継続パターン(弱気継続)の仮面を被る。SOLが上限トレンドラインを明確に上抜けるまでは、中期的には弱気トレンド継続の確率が高い。
出来高指標も警戒を強めている。2月初旬以降、SOLの価格がチャネル内で反発する一方、買い注文量は着実に減少傾向にある。この乖離は、97ドル超の節目で新高値をつける局面ごとに、資金流入が細っていることを示す。現在SOLは薄商いのまま下限ラインに接近しつつある。
オンチェーンデータからも、現状の重要性が見えてくる。
GlassnodeによるSolana Hodler Net Position Change(純積み増し枚数)は、SOLを155日超保有するウォレットの保有枚数日次変化を測る指標。2026年3月初旬以降は一貫してプラス圏を維持し、5月初旬の反発相場でもホドラーは一貫して買い越し基調だった。
ところが、指標は今週に入り減速傾向を見せている。5月25日には日次純増枚数が320万SOL近くまで膨らみ、今サイクルでも屈指の買い越し局面となったが、翌26日には約278万SOLまで減少。24時間で13%の下落となった。
ホドラー層は依然として積極的に買い越しているものの、そのペースは明らかに鈍化しつつある。こうした減速は、SOLがチャネル下限に再接近している局面とぴたり重なる。過去3か月の売り圧力を吸収してきた信念層が、最も重要な局面で買い支えを弱めている。
今、より投機色の強い層がホールドする理由が残っているかが問われている。
ソラナのShort-Term Holder Net Unrealized Profit/Loss(NUPL)は、155日未満の保有期間のSOLが含み益か含み損かを測るGlassnode指標。現在のNUPLは-0.157で、2月暴落時の深い投げ売りゾーンよりもはるかに高い水準を維持している。
またこの水準は、5月11日に記録した-0.03という6か月ぶりの高値にも近い。
これは皮肉にも弱気シグナルと言える。短期保有層がコインを持ち続ける理由は、本来「強い上昇期待」か「含み損リスクの低さ」の2つ。しかし現状はどちらも十分に満たされていない。価格チャートは下抜け水準に迫り、ホドラー買い増しは減速、短期保有層の含み損も投げ売り水準と比べればまだ限定的だ。
小幅な含み損と弱い確信を抱える投機層は、本格的な下落時に真っ先に売りに転じやすい。この構図は、下限トレンドラインを割った場合の大量供給流出リスクを示唆する。
チャート上では、いま「引き金」が引かれる構図となっている。
ソラナの価格は83.78ドルで推移しており、チャネル下限トレンドラインの81.24ドル(4月~5月のチャネル最新上昇分のフィボナッチ0.786水準)をおよそ3%上回る位置にある。
終値が81.24ドルを下回ると、チャネル下抜けが確定する。この場合、最初の下値目標は76.61ドル(1.0フィボナッチ)となる。下落が続いた場合、次の節目は63.21ドル(1.618フィボナッチ)となる。1月下旬の続落分が完全に反映されると、41.53ドル(2.618フィボナッチ)まで下値余地が広がる。これは現在値からおよそ50%下落する水準。
上昇局面への転換は、連続的な水準奪回から始まる。84.89ドル(0.618フィボナッチ)の回復で、足元の下落基調はいったん止まる。より重要なのは、87.45ドル(0.5フィボナッチ)を終値で明確に上抜けること。5月20日以降、あらゆる上昇局面がこの水準で抑えられてきた。87.45ドルを超えれば、93.17ドル(0.236フィボナッチ)への道が開ける。
98.29ドルを明確に上抜ければ、続落パターン自体が崩れる。現状では、81.24ドルを下回る終値が、チャネル内の一時的な押し目と1月の54%下落再開を分ける分岐点となる。