X(旧Twitter)を「スーパーアプリ」へ転換する戦略の中核を担う決済機能「Xマネー」が、具体化に向けて動き出した。マスク氏は、投稿やメッセージ機能にとどまらず、送金や決済、資産管理までを単一のアプリ上で完結させる構想を掲げる。個人金融の在り方を再定義する試みとして、暗号資産との連携やデジタル決済基盤の整備にも思惑が広がっている。
2026年2月に開催されたxAIの「All Hands」プレゼンテーションにて、イーロン・マスク氏はX Moneyが既に社内でX従業員によるテスト運用段階にあると明かした。今後1~2カ月以内には一部ユーザーへの限定公開が予定されている。
X Moneyは、全米40州以上でマネートランスミッターライセンスを取得している。また、昨年にはVisaなど大手決済企業と戦略的パートナーシップを構築した。
マスク氏は月間アクティブユーザー数を6億人超に、最終的には10億人へと押し上げることを目指している。アナリストは、この野望を中国のWeChat型エブリシングアプリの構築に例える。
そのためX Moneyは、決済手段として対応する、または間接的に繋がるあらゆる暗号資産プロジェクトにとって重要な機会となる。
ただしX Moneyが暗号資産を決済手段として採用するかどうかは、これまで公式に明言されていない。一方、投資家は独自の見方を広げている。
最初の憶測は、ドージコイン(DOGE)を中心とする。このミームコインはイーロン・マスク氏の個人ブランドと近い距離にある。マスク氏が過去にDOGEがマイクロペイメント向きだと示唆した発言に基づいている。
2つ目の憶測はXRPである。この仮説はXの決済処理パートナーであるCross River Bankに関連する。2014年以降、同銀行はリップルのプロトコルを統合し、米国と西ヨーロッパ間のリアルタイム国際送金を提供してきた。
これらの憶測にもかかわらず、DOGEとXRPの価格はX Moneyのローンチ報道に対して顕著な反応を示さなかった。
X Moneyが計画通り正式稼働となれば、暗号資産市場および世界の金融システムへの影響が今後数カ月で明らかになる可能性がある。

