イーサリアム(ETH)のMVRV Zスコアが2018年12月以来の最低水準まで下落し、長期的な蓄積ゾーンを示唆する歴史的な割安帯に突入した。
この動きは、ETHが1,684ドル付近で推移する中で示された。きょうは約3%上昇しているが、1月の高値には遠く及ばない。オンチェーンデータと低下するSNS上の注目度も、底打ち局面を示唆する要因となっている。
MVRV Zスコアは、時価総額とすべての保有者の平均取得原価との差を測定し、その差を歴史的なボラティリティに基づき調整する指標。
スコアがマイナスの場合は、時価総額が平均取得原価を下回っていることを示す。つまり、通常の保有者が含み損を抱えている状態で、資産は割安と評価できる。
現在のスコアは-0.7付近で推移し、割安を示す緑色のゾーンに位置する。ETHがこの水準に達したのは、2018年末、2022年中盤、そして今回の3回のみ。
これまで各回の到達後には大幅な回復が見られたが、指標が再びプラスに転じるまでには数カ月を要した。ゼロを上回れば、MVRV指標は中立へ転換する。
割安感があっても、全体的な買いにはまだつながっていない。春にはETHが取引所から流出したが、5月の下落局面では一部が戻った。
取引所のETH残高は、12月の約850万ETHから4月下旬には682万ETHまで減少した。この減少は年初から続いた安定的な蓄積トレンドと一致する。その後、5月に770万ETHまで回復し、現在は728万ETH付近に落ち着いている。
この反発は短期的な分配傾向を示すが、中長期的な蓄積トレンドは継続。取引所フロー残高は3万2,100ETHの小幅なプラスで、明確な流出ではなく小規模な流入を示す。
SNSの指標も逆張りの傾向を強調する。注目度は4月の高値付近でピークを迎え、6月の底値圏では低迷した。
SNSドミナンスは4月初めに4.0まで急騰後、1.227まで低下。5月末の投げ売り局面後は、SNSボリュームが94まで減少した。
価格低迷時の注目低下は、パニックではなく疲弊の表れである場合が多い。個人投資家が離れる一方、クジラは買い続ける。こうした傾向は下落相場の終盤によく見られる。
ただし、低い関心自体は引き金ではなく、あくまで条件にすぎない。取引所残高の継続的な減少と、Zスコアのゼロ超えがあれば、上昇傾向の予想が強まる。
現時点でETHは過去7年間で最も割安な水準にあり、今後の動向は蓄積派と売却派のどちらが先に動くかにかかっている。


